OpenCAE-Society-Japan
オープンCAE学会 OpenFOAM入門・初級講習会(20240622)
オープンCAE学会が主催する講習会「OpenFOAMによる熱流体シミュレーション 入門・初級」に関連する情報をお知らせします。この講習は2コマ連続で実施し,その両方を受講完了することで日本機械学会から公認CAE技能講習会と認定を受けています。
実習環境について
この講習では,参加者の用意したPC上にOracle Virtualboxを利用した仮想環境を作ります。OpenFOAMをインストールした仮想マシンを配付しますので,その仮想マシンを操作して実習に取組みます。
講習参加時に使用するPCに,Oracle Virtualbox をインストールし,仮想マシンアプライアンス(OVAファイル.テスト用ファイルは下記から取得可能です。本番の講習用マシンは参加者に連絡されます。)をインポートしてください。手順の詳細と動作確認方法は,参加申込み者に連絡されます。
実習で使用するOpenFOAMのバージョン
講習は,OpenFOAM-v2106を使用して実施します。講習テキストおよび配付例題は,OpenFOAM-V2106で動作を確認しています。それ以外のOpenFOAMのバージョンでは,一部機能が正常に働かない(後処理のグラフが作成できない)場合があります。[講習用例題をOpenFOAM V2306に対応させたものを,参考として参加者と共有します。]
受講環境確認のための仮想マシン配付
参加をご検討中の方が,ご自身のPCで仮想マシンが動作することを確認するため,講習資料を含まない仮想マシンアプライアンスを用意しました。下記のリンク先から仮想マシンアプライアンス(ovaファイル)をダウンロードしてください。
- ファイル名:TEST2023v2r1-Kubuntu2204-of2106.ova
- ダウンロードしたアプライアンスファイルのサイズ:6.33 GB
- Virtualboxにインポートした時に必要な容量:約15GB(使用すると25GB程度まで増える場合があります。使用するディスク領域を削減する方法は こちら link をご覧ください。)
- リンク: Dropbox共有リンク
配付する仮想マシンで実習を実行することを前提としています。参加者自身の用意したOpenFOAM実行環境での動作は保証できません。トラブルにも対応できませんのでご注意ください。
注:Apple Siliconを搭載したMac機では,Virtualboxが使用できません。動作は保証できませんが,そのようなMac機での使用が可能な仮想マシンを公開予定です。こちらは UTM を使用します。動作の保証はできません。
講習用PCの事前準備
講習受講に利用するPCへ Oracle Virtualbox をインストールしてください。Virtualbox をインストールした後に,Oracle VM VirtualBox Extension Pack もダウンロードしてインストールしてください。最新のVirtualBoxの使用を推奨します。(ただし,トラブル発生時には旧バージョンで解消する場合もあります。) Oracle Virtualbox 公式サイト https://www.virtualbox.org/
VirtualBoxのインストール後,仮想マシンアプライアンス(OVAファイル)を入手してください。
ダウンロードした仮想マシンアプライアンスのインポート方法は下記をご覧ください。
仮想マシンの導入方法
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Oracle VM Virtualboxを起動する。
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Virtualboxの「ファイル」メニューから「仮想アプライアンスのインポート」を選択する。
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「仮想アプライアンスのインポート」ウィンドウで空欄の右にあるフォルダアイコンをクリックすると,ファイル選択画面が表示される。ここから,ダウンロードしておいた仮想マシンアプライアンスを選択する。
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仮想アプライアンスの設定を確認する。標準では,CPUコア数が1,メモリが2GBと指定されている。使用するマシンの性能に応じて,この数字を大きくしてもよい。(ノートPCのコア数の半分程度,搭載メモリの半分程度までが限度である。)
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完了をクリックすると,読み込みが始まる。インポートには時間がかかるので,しばらく待つ必要がある。インポートが完了すると,Virtualboxマネージャーの左部分に仮想マシンが表示される。
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仮想マシンを起動すると自動ログインされる。ユーザー名とパスワードは,仮想マシンのデスクトップにあるテキストファイル aboutThisMachine.md に記載されている。
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講習会当日までに,上記のような仮想マシンが起動でき,OpenFOAMとParaViewが動作することをご確認ください。仮想マシンの操作方法や設定については講習資料をご覧ください。
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仮想マシンを終了する場合には,画面左下のメニューから 「Shutdown」を選択し,仮想マシン内部で終了してください。
動作確認
仮想マシンのインポートが完了したら,仮想マシンを起動して,動作確認を実施してください。
過去の講習会では,参加者の環境に依存する問題のために,結果の可視化ができないというトラブルがありました。WSLや他の仮想化との競合などで,思わぬトラブルが発生することがあります。こういったトラブルを早期に発見し,当日の講習をスムーズに進めるため,ご協力ください。
- 仮想マシンを起動し,マシン左下のKonsole terminal(端末)を起動してください。起動した端末で,下記のコマンドを実行してください。
run
cd cavity
foamCleanTutorials
blockMesh
icoFoam
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実行した端末にエラーが表示されないことを確認してください。
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さらに,同じ端末で下記コマンドを実行して,可視化ソフトウェア ParaView で結果が表示できることを確認してください。
paraFoam
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ソフトウェア ParaView が起動した場合,「ParaView 5.10.0-RC1」というウィンドウが表示され,可視化用ソフトウェアParaViewが表示されます。(「Welcome to ParaView」というウィンドウが表示された場合には,右下のCloseボタンをクリックしてください。)
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「ParaView 5.10.0-RC1」ウィンドウの左にある緑色の「Apply」をクリックしてください。この操作で,画面右に赤と青で圧力分布が表示されれば,問題はありません。これが確認できたら,メニューから File を選択し,Exitを選べば,ソフトウェアが終了します。ウィンドウ左上の×マークをクリックしても終了します。
もし,何も表示されないなどのトラブルがあれば,主催者へお知らせください。